タスクが来たら、すぐAIに投げる。
AIなら1時間もしないうちに動く物ができるので、そのままPRを出す。
ところが、レビューの通知を開いた瞬間、ギクッとする。
「そもそも、これじゃないんだよね」
言われた所を直して、もう一回出す。
すると今度は、「ここはそういう意味じゃなくて」と返ってくる。
また直して、また出して、また戻ってくる。
AIのおかげで、作ること自体は一瞬で終わるはずなのに
気づいたら、同じタスクが何日も終わらないまま残っている。
しかも、困るのは自分だけではありません。
その間にも、次のタスクはどんどん積まれていきます。
レビューする人も、出すたびに見直さないといけないので、そのたびに時間を取られる。
そうやってチーム全体の進みまで止まってしまうと
「この人に渡すと、毎回やり直しになる」と思われてしまいます。
そう思われたら、任される仕事はずっと小さいままです。
技術の勉強は続けているし、AIだって使いこなしているつもり。
なのに、仕事の成果だけがなかなか上がらない。
なんでこうなるのか。
原因は、作り始める前の所にあります。
なので、技術を足してもAIの使い方を変えても、ここは変わらないんです。
作り直しは、AIで速くなるどころか重くなっている
「作り直しもAIなら一瞬だし、とりあえず作って見せた方が早い」
そう思っていませんか。
確かに、作り直すこと自体は、AIなら一瞬です。
でも、出しては戻ってくるのをくり返している限り、いつまで経ってもタスクは終わりません。
実は、僕もAIが出てくる前のSES時代は、まさにこれでした。
タスクを言われたら、何も確かめずにすぐ作り始める。
で、出してから「違う」と言われて、作り直す。
それを何回もくり返していました。
休日を潰して、技術の勉強もしていました。
それでも、評価は1ミリも変わりませんでした。
ただ、その頃はまだ、コードを全部手で書いていました。
なので、ずれた物を作ったとしても、出せる回数には限りがあったんです。
でも、今は違います。
AIですぐできちゃうからこそ、決まっていない所がずれたまま、あっという間に出せてしまう。
その分、出しては戻ってくる往復だけが増えていくんです。
なんでずれるのかというと、決まっていない所を、自分の想像で埋めたまま作り始めるからです。
そうすると、AIはその想像どおりに、きれいに作ってくれます。
でも、想像が外れていたら、きれいに作った分が全部やり直しです。
時間を食っているのは、作った後に戻ってくる所
たとえば「チャット機能を作って」と言われたとします。
でも、タスクの説明を見ても、「チャット機能を作る」くらいしか書いてなかったりする。
たとえば、
既読は付けるのか。
画像は送れるのか。
そもそも、誰がこのチャットを使えて、誰が使えないのか。
みたいな、実際に作っていく時には細かい所を決めないと作れないのに
こういう所は何も書かれていないことが多いです。
チケットを作る人たちも忙しいです。
そんな細かい所まで、いちいち指示してられません。
なので、書かれていない所は、作る側が気づいて確かめるしかないんです。
ところが、ここに気づかないまま「作って」とだけAIに渡すと
書かれていない所もAIがどれかに決めて、それらしく作ってきます。
動くし、見た目もちゃんとしているので、出す前には気づけない。
で、出した後にレビューで「既読はいらないんだけど」と言われたら、作り直しです。
つまり、今のタスクで時間を食っているのは、コードを書く所ではありません。
作った後に「これじゃない」と言われて、戻ってくる所です。
一方で評価される人は、作る前にこういう曖昧な所を洗い出して
確かめてから作り始めています。
だから、出した後に戻ってくることがほとんどない。
やり方自体は、AIが出てくる前と何も変わっていません。
AIで作るのが速くなった分、作る前に確かめる方が大事になっただけです。
技術を足しても、作り直しは減らない
「もっと技術力を上げれば、一発で正しい物が作れるようになるはず」
そう思って、夜や週末に勉強を足している人も多いと思います。
でも、作り直しの原因は、技術の方にはありません。
さっきのチャット機能で考えてみてください。
既読を付けるのか、画像を送れるのか。
これは、相手が何を作ってほしいかで決まることですよね。
つまり、技術で答えが出る話とは別物なんです。
どれだけ技術に詳しくなっても、相手が決めることは、相手に確かめないと分かりません。
なので、こっちは技術の本を何冊読んでも出てきません。
だから、仕事の進め方がずれたままだと
AIを使っても技術を足しても、仕事の成果は変わらないんです。
むしろAIで作るのが速い分、ずれた物が速く出て、速く戻ってくるだけです。
フリーランスの最初の現場で、チームの作り直しを先に潰した
じゃあ、作り直しばかりだった僕が、どう変わったのか。
きっかけは、まだSESにいた頃に入った、ある現場でした。
そのSESの現場は、僕が入る前に、仕様を決めないまま作り進めて炎上していました。
後から入った僕は、雰囲気が最悪になったチームを目の前で見ることになります。
それから時間がたって、僕はSESを辞めてフリーランスになりました。
そのフリーランスの最初の現場で、SESの時に見たあの炎上が、一番効いたんです。
フリーランスの最初の現場は新規開発で、リリースが近いのに、仕様がまだ決まっていない所が残っていました。
しかも、誰も動いていない。
それを見た瞬間、「あ、これ決めなかったら炎上するパターンだ」と分かりました。
SES時代に見た、あの現場と同じです。
それだけは、何としても避けたかったんです。
とはいえ、フリーランスになったばかりの僕は、まだ経験2年半です。
フリーランスの最初の現場で使っていたVueもRailsも、リーダーの経験もゼロでした。
技術で引っ張れることは、何もありません。
なので、自分のタスクだけを見るのはやめて、チーム全体で仕様が決まっていない所を全部リストにしました。
それを持って、PMにこう伝えたんです。
「ここが決まらないと、リリースに間に合わないですよ」
PMの反応は、
「え、フリーランスの外部メンバーがこんなの持ってくるの?」
でした。
そこから、メンバーでできることを全部整理して、スケジュールも自分で組みました。
デザイナー・PM・SREとも、横断的に動いて決めていった。
そうやって、作り直しになりそうな所を、作る前にチームで潰していったんです。
結果、フリーランスの外部メンバーなのに「リーダーやってほしい」と言われました。
ここで見てほしいのは、やったことに技術が1つも入っていないことです。
作る前に、決まっていない所を洗い出して確かめる。
この記事でずっと話してきたことを、自分のタスクだけじゃなく、チーム全体でやっただけです。
でも、自分のタスクの作り直しが減るのとチーム全体の作り直しが減るのとでは、効き方がまるで違います。
チーム全体の手戻りを先に潰せたら、リリースに間に合うかどうかが変わる。
そこまで行くと、自分の評価の話を超えて、会社の利益に直接効く仕事になります。
仕事って、慣れとかじゃなくて
適切なやり方を知って、その通りやっているかどうかなんです。
逆に言うと、やり方を知らないまま何年いても、同じ作り直しをくり返すことになります。
次のタスクは、作る前に1つだけ書き出す
じゃあ、明日から何をすればいいのか。
次にタスクが来たら、AIに投げる前に、一度止まってみてください。
そして、そのタスクで、まだ決まっていないと思う所を1つだけ書き出す。
最初から全部洗い出そうとしなくていいです。
「これ、どっちなんだろう」と引っかかった所が1つあれば十分です。
すごく地味ですけど、それを確かめてから作るだけで、戻ってくる回数は変わります。
ただ、決まっていない所をどこまで洗い出せば、抜けがなくなるのか。
確かめる時に、どう聞けば相手の時間を取らずに一発で決まるのか。
作る前に確かめてからAIに渡して自分のPRとして出すまでの進め方は、メルマガから案内している教材の中で話してます。

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